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札幌国際芸術祭とアジアン・ミーティングに関して

Posted on | 2017.09.29 | No Comments

札幌国際芸術祭とアジアン・ミーティングに関して思うことを。

 札幌国際芸術祭には実質1日半しか時間が取れず、しかも結構急ぎ足で鑑賞したので全体をどうのこうの言える立場ではないけど、その後の批判や批評めいたこととそれに対する運営側の反論(?)はツイッターで見かけていた。

 批判も批評も、それに対する反論も、字数制限のあるツイッターでやるべきではないな、と思ってると非常に興味ぶかい「雑感」をツイッター上のリンクで発見した。
これです。

 同意できないことも多いし、自分とは見解が全く違うことも多々あるけど、それでも「素人」と御自分で称されてる立場での正直で、しかも自分の考えの奥まで深く考察されてるこの「雑感」(批評と言ってもいいと思うけどご本人が雑感とされてるので)はすごく興味深い。
>音楽を軸に美術に歯に衣着せぬ批評できるような人の不在も痛い。<というのは全く同じ気持ち。畠中さんに期待する、というのも同意。
 
 ツイッター上での応酬を見ると、大友さんが昔から批判を受けていた状況を思い出す。ジャズ・サイド(大友良英のやってることはフリー・ジャズではない、と追うのはよく見かけますね)、ロック・サイド、そしてノイズ・サイドさえからも(過去に”お前、そもそもノイズじゃねえじゃん”という批判も見たことがある)批判を受け続けていたことに似てるように思う。

 上記の「雑感」の方が感じた「居心地の悪さ」とは少し意味が違うが、「居心地のいい状態」を良しとするか「居心地の悪い状態」を求めるか、の大きな違いと意味をその応酬から思った。
 (しかし「雑感」の筆者の方の「クローズドな印象」という部分はやはりすごく重要な点かもしれない。)
 音楽家である大友さんが総監督を務める芸術祭は、アートの人(というのもひどい言い方だけど)にとってはある種の「居心地の悪さ」を感じるのかもしれないし、元々「居心地の悪さ」を求め活動し続けている(自分はそう思う)大友さんはその「居心地の悪さ」をはじめから意識してるのかもしれない、と思った。

 全部を見てないので芸術祭に関しては何も言えないけど、個人的には梅田君の二つの展示を観られただけでも満足した。(印象に残った毛利さんの展示は、駆け足でしかも疲労度高い時だったので十分に観ることができたか疑問なので省く)
 どちらも「その場の記憶」を掘り起こすような展示で、梅田君の新しい側面を見たような気がした。
 梅田君の今までの展示を全部見たわけではないので「新しい」と勝手に思ってるのだけど、「場」と直接的に関係した展示はフェステイバル・ゲートのブリッジでの「10wのスピーカーでビルを振動させる」インスタ以来。他にもそういった「場」と関係した展示はあったのかもしれないけど「場の記憶」まで踏み込んだのは初めて観た。

アジアン・ミーティング。

これに関してはまずキュレーターでもあるDJ sniff氏の連続ツイートを参照してください。(DJ sniffで検索可)

 アジアン・ミーティングは見る方からすると未知の音楽家を知りたいという欲求からどうしてもショーケース的見方をしてしまう。

 しかしキュレーター側はそういう紹介的なことよりも新しいものを生み出す場としてライヴやコンサートを成り立たせることを第一に思っていたようだ。
 しかも傍目に見てもそれは一定の成果を出している。
 参加者の中には即興演奏に慣れていない人もいたと思うが、それでも国も違えばその場で初めて会うもの同士でその時に最良と思える演奏を共にする、という観点での運営はとても尊敬に値する。
 特に今回「お互いの音楽への理解と関係性が密」にするための「演奏をしないで一緒にいる時間を設けるため鈴木昭男氏とアートキャンプ丹後と共に彼の過去作品の原点となった場所を巡るツアー」には驚いた。

 自分で「フェス」的なことをやったのは移転前の大阪クアトロでの、勝井祐二、鬼怒無月両氏の「まぼろしの世界」、吉田達也氏の磨崖仏、そしてF.M.N.の三レーベル共同フェスしかないのだけど、他のを見てもやっぱりショーケース的意味合いを一番に思うし感じてしまう。
 
 そういった「ショーケース」的フェスや表面上の「交流」を意図したフェスとは確実に違う次元のフェスがアジアン・ミーティングだと思う。

 来年から状況も変わるし大変だと思うがsniff氏のいう「大アジアン・ミーティング・フェスティバル・オールスター・ジャンボリー・スペシャル・フェス」も期待したいが、これまでのような緻密なオーガナイズを続けられることを切に願う。

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